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考え方ひとつで、ミスは成長の糧になる。

現場のホールスタッフとして入社。仕事に慣れるまではなかなか大変でした。一番は、やはり接客。遊技場はお金に関わる仕事であるということもあり、状況によってはお客様の気が立ってしまう場面もあります。当初はお客様の気持ちに寄り添えず、「なんで怒られるんだろう」と落ち込むこともありました。

でも、そこはプロ。お客様に笑顔で帰っていただくために、どんな時でも臨機応変に対応して接客で満足をしてもらう。私たちはそこをすごく意識して働いているので、遊技場の接客意識って、すごく高いんです。少しずつ経験を積みながら、今ではそれぞれのお客様に合わせて対応するなど、接客のコツをつかんでいきました。

それに、同期で集まって話す機会もたくさんあって。近況を報告して、お互いにアドバイスをしあったり励ましあったり。時には不満を言うこともありましたが(笑)。そういうコミュニケーションがとれる場があったことは、新人としても、女性社員としても、心強かったですね。

それでも仕事で失敗して落ち込んだことは何度もありました。仕事のやり方が分からなかったり、決まりを守れなくて指摘されることもたくさんありました。それでも社員という立場上、アルバイトのスタッフに仕事の指導をしなければいけない場面もあるんです。

アルバイトスタッフといっても、私より年齢も社歴も上の人ばかり。「あなたができていないのに言われたくない」と逆に言われてしまうこともありました。そのときは正論すぎて、何も言い返せなかったですね。

今でも印象に残っているのは、お客様に賞品を渡し忘れるミスをしたときのことです。お店では、お客様が遊技で獲得した玉をその分の賞品と交換できます。その交換をする窓口の業務を担当していたとき、お客様に賞品を一個渡しそびれてしまったんです。

新人時代、仕事に対する意気込みが強くて自分自身への理想が高かった分、仕事で失敗するのが嫌だったし、怖かったですね。そうやって常に気を張って仕事をしていたので、このミスひとつですごく落ち込んで「もうこの仕事は私に向いてないんじゃないか」と泣きじゃくったこともありました。

しかし、当時の主任から「ミスしたからって落ち込んだままでは成長できない。次に同じミスをしないように気持ちを切り替えて、改善していければいい。ミスをミスのままにしないことが大切だ」と言われて、考え方が変わりましたね。

失敗や挫折を成長の糧に変えるにはどうすべきか、考えるようになりました。「失敗したらどうしよう」ということを恐れ過ぎずに、仕事に挑戦できるようになったんです。

その後は順調に仕事をこなし副主任に昇進しましたが、そのときにも大きな挫折を味わいました。昇進すると、これまで携わってきた仕事と違う仕事もでてきます。責任ある立場になり、通常業務以外にも労務管理や数字がついてまわるようになりました。仕事のフェーズが一段上がるだけで、やるべきことは一気に増え、その分ミスが目立つようになったんです。

もちろんそのときも落ち込みましたけど、次に失敗しないようにするためにはどうしたらいいだろうと、とにかく切り替えて考えるようにしていました。そういう姿勢で仕事に取り組んでいたから、段々と挫折も経験として活かせるようになってきました。

「なぜ」を突き詰めて、本質を考える。

月に2~3回来てくださる女性の常連様がいて、いつも私にフレンドリーに接してくれていました。ある日、その方といつものように雑談をしていると「あなたに会いたくて、私はいつもアメリカから来たときはここに来るのよ!」と言ってくれました。実はその方はアメリカ在住で、沖縄には時々来る程度だったんです。

でも、来沖時は必ず、私のいる店舗に足を運んでくれていたんです。「お客様にとって自分が特別な存在になれたこと」がとても嬉しかったのを覚えています。このときのエピソードはその後の仕事に大きく影響し、一人前のスタッフになろうと頑張ってこれた一つの原動力となりました。

昔から仕事で出世したいという思いが強くて、仕事が出来るエリート像みたいなのに憧れていたんです。普通30分かかる仕事を20分で終わらせたり、めちゃくちゃ売り上げを出したり‥‥そういうことが仕事の出来る人だと思っていたんです。

でも仕事を通して経験を積んでいくうちに、なぜ作業が早くできるといいのか、なぜ失敗したのか、なぜ上手くいったのか‥‥ひとつの仕事の経験を成長につなげるために、とにかく「なぜ」と疑問を持ち続け、仕事の能力の本質は何なんだろうと突き詰めて考えるようになりました。

例えば、仕事を通常より10分早く終わらせると、その分の人件費が浮くことや、空いた10分で別の仕事を片付けられる、といった効率化につなげることができます。

単純に仕事のスキルを磨くだけでなく、物事の本質まで突き詰めて考えられるようになったことは「成長したな」と実感できるときでもあります。

今、私は主任として現場を統括する立場にいますが、そこで大切にしていることは「イエスマンにならないこと」です。立場が上になっていくにつれて、店の方針や施策を考える仕事も増えてきますが、納得できない場面では率直に自分の考えを伝えるようにしています。

「なぜ」と思ったら、そこで立ち止まって突き詰めた方が意見もより良いものになりますからね。

「当たり前の失敗」は、怖がらなくてもいい。

仕事で成果を出し続けるには、人として成長することが欠かせません。そのためには、やはり新しいことにたくさんチャレンジして失敗しておくことが必要だと思います。ここで大切なのは、若いときだからこそできる失敗を早めに経験しておくこと。

新人のときは仕事のやり方なんてわからないから、失敗するのは当たり前です。最初に失敗して改善してこそ次の成長につなげることができるので、失敗は怖がっても仕方ないんです。

失敗を怖がって何もしなかったら、年を重ねたときに何もできなくなってしまいます。経験がないから、どうしていいかわからなくて、もっと大きな失敗をしてしまうと思うんです。

私も今思えば、新人のときにたくさん失敗してよかったと思っていて、過去の経験に後悔はないですね。その経験があるから今があると思っています。今は主任として社員を指導する立場が多いですが、新入社員が仕事でミスしても怒りません。「OK‼よくチャレンジしたね。次からできるよね」。そう伝えています。

誰でもミスは怖いですよね。でもそこを恐れてチャレンジしないことよりも、新しいことに挑戦することを褒めてあげたいです。怖がらずに経験して、どんどん成長してほしいですからね。

人材育成の仕事も、私にとっては今しかできない貴重な経験です。多くの人と関わって育てていくのは怖いこともありますが、常に挑戦していきたいです。

学生のみなさんにも、今しかできないことをチャレンジしてほしいです。学生時代の遊びも勉強も就活も、大人になったらどれもできないこと。今しかできない経験を積むことが、きっと将来の役に立つと思うんです。

ライター 高橋直矢さん:

新垣さん、ありがとうございました!若いときに挑戦することが大切だとはわかっていても、なかなか勇気がいるものです。「はじめの失敗は当たり前。その失敗を改善してこそ成長できる。」という新垣さんのマインドは、多くの挑戦する若者の支えになるものだと思いました。僕自身、少し前向きな気持ちになれた、とても楽しい取材でした!


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